出産には様々なケースがあります。
一般的である陣痛がくるのを待つ自然分娩、出産する日をあらかじめ予定して陣痛を促進させて分娩したり帝王切開で出産する計画分娩、最近では無痛分娩(痛みを和らげる)をする人も多いです。
ママの体調や赤ちゃんの様子で産み方を決めます。
私は3人目の出産で様々な理由から計画分娩(陣痛促進で分娩)することを選択しました。
その計画分娩の流れや実際にかかった費用など、自らの経験に基づきまとめてみました。
あいみん
目次
計画分娩とは
自然に陣痛が来る前に子宮収縮薬などを用いて陣痛を開始させ、出産日を計画的に決めて出産することを計画分娩と言います。
通常満期(妊娠37週から41週)になると母体からホルモンが分泌されて自然に陣痛が起こりますが、お母さんや赤ちゃんのために、通常の陣痛が来ることを待てない場合があります。そのような場合には子宮収縮薬を使って「陣痛誘発」や「陣痛促進」を行いお産をすることになります。
子宮収縮薬を使用することで、自然の状態に近い経膣分娩ができることを目標としていますが、途中まで経膣分娩を試みていた場合でも、進行状況や母児の状態により、急遽、抵抗切開に方針を変更せざるをえない場合もあります。
分娩を進めることが必要となる理由
計画分娩は医師との相談で決めます。
例えば、
- 出産する日を決めてしまいたい場合(社会的適応など)
- 母体の疾患・赤ちゃんの状態
お母さんの病気(妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病)の状態がお腹の赤ちゃんを育てるのに好ましくない場合や赤ちゃん側の状態によって
などの理由があります。
計画分娩は妊娠34週から医師と相談ができる
私が計画分娩を決めた理由として、どちらにもあてはまりました。
上に子供が2人おり、その子たちを預けるところがなかった(預ける日を決めたかった)ことや、主人の仕事の都合、里帰りはできない…などといった理由から、妊娠30週あたりから計画分娩を家族で検討しはじめました。
そして、妊娠34週から計画分娩を医師と相談できるので、先生と相談。
その頃は、私の体は健康だったので「妊娠38週にはいった日に陣痛誘発させましょう」という診断だったのですが、妊娠36週にて血糖値が上がり妊娠糖尿病だと診断され…
「妊娠糖尿病です。血糖値が高いので、37週入った頃に陣痛誘発させましょう」
と計画分娩の予定日が急遽変更!
慌てて家族と相談し、主人にも休みを変更してもらいました。
あいみん
計画分娩の流れ
気になるのが計画分娩の流れですよね。
入院してからどのような処置で陣痛を誘発させるのか…全く無知でした。
計画分娩の当日は、朝9時に入院手続き。
この時点で子宮口が開いているか内診をして、陣痛誘発の処置をおこないます。
子宮口が開いていない場合
まず、陣痛を誘発させる前に子宮口を開く処置をします。
私は妊娠37週に入った日に入院しました。子宮口は全く開いていなかったため、まずは子宮口を開くため、シリコン製のバルーンを子宮の出口に留置し、チューブから水を約40ml注入し、径4cmほどに膨らませます。
痛みは少し。いつもの妊婦健診で内診された時の感覚でした。
そのバルーンを入れたまま様子をみます。
4cmのバルーンが自然に出てきたら子宮口が4cmほど開きます。(子宮口の開くはやさは個人差があります。)
バルーンを入れてから入院部屋に案内されました。
そして陣痛を誘発させる為の子宮収縮薬を使用して経過をみます。
あいみん
子宮収縮薬の種類と使用方法
経口薬
1時間に1錠ずつ内服します。
最高6錠まで使用できます。その間に陣痛が強まれば服用を中止。
陣痛が強まっているかどうかの判断は、お腹に赤ちゃんの心音やお腹の張りを確認するNST(ノンストレステスト)をお腹に常に装着し、助産師さんが頻繁にモニターをチェック。
「お腹の張りどう??」
と、1時間に1回声をかけてくれました。
この錠剤で陣痛が促進されなかった場合は、注射薬(点滴)で陣痛を誘発させます。
あいみん
「今日はもう陣痛はこないかなー、明日、注射薬で頑張りましょう」
と言われ、錠剤から注射薬に変更となりました。

注射薬
注射薬とは、子宮収縮の状況や赤ちゃんの状態をみながら点滴する速度を調節していきます。
錠剤で陣痛の促進がされなかったら、この注射薬に変更されます。
精密持続点滴装置を用いて、薬液量を厳密に調節しながら少ない量から開始。有効な陣痛が得られるまで量を徐々に増量させます。
ここでも、NSTをお腹に装着し、赤ちゃんや子宮収縮を監視し、陣痛が強まるか確認します。
あいみん
お腹が大きいので仰向けはしんどい。かといって、ベッドの背もたれを高くして座っていたら腰痛でしんどくなる…
横向きになるとNSTがうまく取れず、何度か助産師さんが装着し直してくれたりと…
陣痛誘発の処置をはじめて2日目。少し体力的に限界が近づいてるのを感じていました。
が、、いつ本陣痛がくるかわからない!
なので、体力を温存させる為になるべく目を閉じて休むことを心がけていました。

結果、私は注射薬(点滴)をはじめて7時間後に陣痛が強まり人工破水をして出産しました。
計画分娩の費用について
気になるのが計画分娩の費用っていくらかかるのかですよね。
凄く高いイメージがあったので、妊娠中の助産師外来にて助産師さんに聞いてみたところ
「誘発剤で陣痛が促進されて分娩に至ればそれほど負担にはなりませんよ。ただ、陣痛がなかなか促進されなかった場合はその時の処置によって変わってきます」
ということでした。
確かに…陣痛がこなくて分娩い至らなければ処置は様々。そこで費用って異なってくるんですよね。
実際、私は
1日目…入院。促進剤6錠で効果なし。
2日目…点滴で誘発。6時間で誘発され分娩に至る
という流れだったので、予定よりも1泊長い入院に。
ということはその間の入院食の費用も必要となってきます。
ネットで検索してると「5万くらい必要だった」なんて書き込みを見て、ゾッとしてたんですが、実際のところ(私の産院では)2万円前後の負担だったようです。
何にどれくらい費用がかかってるのかは把握できなかったのですが、思っていた以上に少なかったのでほっとしました。
あいみん
もし、なんらかの理由で帝王切開になった場合はまた費用も変わってきたんだろうと思います。
なので、費用に関してはその時の処置(個人差)があるので、事前に金額を知ることは不可能です。
ただ、だいたいどれくらい必要になるのか?というのは知っておくと安心ですよね^^
子宮収縮薬のメリット・デメリット
陣痛を誘発させる子宮収縮薬。
はじめて聞く人は不安に思われると思います。
あいみん
産院から事前に教わった計画分娩のメリット・デメリット
メリット
陣痛が発来し、分娩になることによって、母児ともに分娩にならない場合のリスクを避けることができます。
デメリット
効き方には個人差があります。
過強陣痛つまり使用量に比例しない、かなり強い陣痛となってしまう場合があります。
過強陣痛のためにまれに子宮破裂や子宮収縮による子宮への血液の流れの減少により、赤ちゃんの低酸素状態が出現することもあります。
一方、規定の最大量を使用しても、陣痛がこないこともあります。
ただ、これらは子宮収縮薬を使用しない自然分娩でも起こることで、上記の危険性が自然分娩に比べて大きく増すことはありません。
実際に計画分娩して感じたメリット・デメリット
私が実際に計画分娩を経験して感じたことをまとめてみました。
メリット
デメリット

実際に計画分娩で出産して思う本音
陣痛誘発剤の効果がなく、2日かかっての誘発後、出産となりましたが結果的には私は計画分娩にしてよかったと思っています。
ただ、これも、結果良ければ全て良し!ということで、母子ともに健康で無事に退院できたからこそ思えたこと。
陣痛を誘発させている最中は、なんとも言えない不安でいっぱいでした。
また、産後、母乳の出が悪かったり、赤ちゃんの黄疸数値が高かったりと、何かしらトラブルがある度に「自然に分娩させなかったからかな…」なんて余計なことを考えてしまう。(それが原因じゃないとわかっていても考えてしまうものです)
計画分娩をするには、家族や医師としっかり相談した上で決断することが大事だと思います。
そして、信頼できる医師や助産師さんに自分の体を任せられる産院を選ぶことも大事です!